食と健康をコラムを通して考える

「身土不二」と残したい希少野菜

(2)出会った野菜・果物の顔と味

いたち(いたちきゅうり)

長浜市の八百屋さんの店頭の「いたち」

滋賀県の湖北、長浜の市内を歩いていると八百屋さんの店頭に「いたち」と書かれた野菜が売られていた。
この「いたち」はなんですか?これをどうして食べるのですか?と八百屋のおばさんに聞くとユーモア交じりに親切に教えてくれた。

もともと、滋賀県の伊吹山のふもとで昔から食べられている。
きゅうりよりも一回り大きく、色が茶色で形が畑によく出現する動物の「いたち」に似ているから名前が付いたようだ。
もともと、支柱をたてないで地面を這わせて栽培する「地這いきゅうり」の一種である。

食べ方は、地元では皮をむいてあんかけ煮にして食べるとのこと、早速に料理して食べたところ、見かけの武骨さに似合わず繊細な味で、今時の「とうがん」のあんかけに似ているが、やや固めの食感で、夏の夜のビールの共には最適な涼を呼ぶ味が染み渡った。

長浜市産業経済部農政課の方々のご指導のお陰で、「いたち」のにたどり着いた。
都会の小売店の食材のきゅうりはハウス栽培で年中食べられるが、季節だけの食材には何か季節を感じさせる情緒があるようだ。

あんかけ煮の「いたち」

ちなみに「きゅうり」はインド又はエジプト原産の歴史の長い野菜であり、日本には早くから伝えられたが、17世紀になってから一般に出回ったと言われる。

以前、中国山脈を横断した時、或いは湯布院でも、道路わきの農家直売店で地這いきゅうりが売られていた。

(写真上)長浜市の八百屋さんの店頭の「いたち」

(写真中)あんかけ煮の「いたち」
(写真下)湯布院で見た地這いきゅうり、下の普通のきゅうりと比べ驚く

湯布院で見た地這いきゅうり