(2)出会った野菜・果物の顔と味
マルメロでジャムとデザートを作る
マルメロを頂いた。それほどに主流の果物ではない。しかし、見るからに洋ナシに似て、おまけに芳香を放ち、時には室内に芳香を放つ置物にもなる。- マルメロは、カリンと良く似ているが植物分類からは別の属である。マルメロはバラ科マルメロ属、原産地はイラン・トルキスタン地方である。そしてカリンはバラ科カリン属であり中国が原産地である。地方では、この名前がしばしば混同されている。
- ギリシャ時代からすでに栽培されていたと言われ、その後も地中海沿岸では栽培され親しまれてきた。
- 地中海地方の古来から食用に親しまれた果実で、その名もポルトガル語の「マーマレード」に由来している。日本には、寛永年間(1634年)に長崎に渡来している。
マルメロは、表面が軟毛(うぶ毛のような)で覆われている。呼び名も色々で、日本語では木瓜と書き、英語ではクインスとも呼ばれ、フランス語ではコワン(coing)と呼ぶ。- 日本で比較的に良く知られているカリンは、のどの渇き、せきどめに古来から漢方薬に用いられ、今日も果実酒、のど飴などで使われている。マルメロも同じように使われる。
- マルメロは、その食欲を誘う芳香、適度の酸味と甘み、そしてペクチン質が多い特徴をいかし、欧州ではあくまでジャム、ジェリー、砂糖煮などにして食用にされている。
- そこで、早速てべて見ることにしよう。まずはジャム作りから。先例を参考にして、リンゴジャムの作り方を応用した:
- たわしで軟毛をとる
- 皮と芯をとり、水を入れた鍋に入れて15分ほど煮て煮汁をとる
- 果実をイチョウ切りにして皮の煮汁と水、レモン汁を加えた中で少しづつ砂糖を加えながら煮つめる
- とろみが出たところで自然にさまし、つぶしながら仕上げにレモンシェント(或いはオレンジリキュール)で風味をつける
右の写真は、楽しくデザートにしてみた。皮と芯の煮汁、レモン汁、赤ワインを少々加えて柔らかくなるまで砂糖煮する。- 出来るだけ形を残した方が見栄えがする。
- 寒天を少々加えて完成したデザートは香り、酸味、食感共に爽やかだ。
※マルメロを旅先や店先で見かけた時は伝統的な味を一度は試してほしいものだ。













