(2)出会った野菜・果物の顔と味
めら(ミヤマイラクサ)
- 山中で生活するクマは、冬眠から覚めるとむさぼるように植物の新芽、とりわけ山菜を探して食べると村人から聞いた。
- どうやら、クマは腸内を清浄にし一杯のビタミンやミネラルを取り込んで眠っていた新陳代謝を生き返らせて居るようだ。
- 広島県庄原市比和町で、食卓一杯に山菜を盛った食事と山里の暮らしの話に日頃の都会生活にない暮らしと出会い自然から何か生命力を授かったような感がみなぎった。

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夕食に出して頂いた山菜は
- クマ笹の竹の子、
- こごみ(クサソテツ)、
- こしあぶら(シロギの芽)、
- せんまい、
- たきみずな(ウワバミソウ)、
- タラの芽、
- ふき(トウブキ)、
- もみじがさ(シドケ)、
- やまうど、
- わらび、
- こうたけ、
- めら(ミヤマイラクサ)
の12種もあった。(写真左)

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中でも、山菜の女王はメラ(ミヤマイラクサ)だと教えてもらった。
メラをお浸しを食べたが、見かけによらず野菜の風格のある上品な味の山菜の味覚を楽しむことが出来た。
(写真左側の小皿)
- ミヤマイラクサ(学名:Laportea macrostachya)は、イラクサ科ムカゴイラクサ属で北海道、本州、中国に自生する多年生植物で東北地方に多く「アイコ」と呼ばれる。
- 一方で関東以西はイラクサ(学名:Urtica thunbergiana)イラクサ科イラクサ属がある。
- 両者とも薬用として痛み止めの浴剤に、新芽はゆでておひたしや和え物として食べる。
- どうやら比和町で食べたメラは葉が対生する種の東北地方に多いミヤマイラクサである。
(写真下)
- 生のミヤマイラクサは、上部の葉に沿って無数の毛が生えており、触るとこれは毛虫のようにかゆみが走る。
- この毛(刺毛)はその下の部分にヒスタミン(蕁麻疹の原因物質)を含んだ液体があり、それがかゆみのもとで、少し時間をおいて痛かゆくなる。
- 本草綱目によると「葉は苧麻(まお)にて深緑色で対生し聞きは共に毛刺あり人を指すこと甚だし。しかれども煮る時は食らうべし」とある。
- 西欧ではイラクサ科(Urticaceae)を総称して一般的には「ネトル」と呼ばれ薬用のハーブとしても知られるが、新芽はその味がほうれん草に似ていることから野菜として古くより料理用の素材となっている。
- そして冬の終りのビタミンC欠乏による壊血病から逃れる為に良い食べ物とされている。
- 西洋に面白い諺があった『イラクサを優しく扱うものが一番先に刺される』と、その意味は難物を優しく扱うと痛い目に遭うということのようだ。
- まさに女王にふさわしく、またフグのような多少の危険と隣り合わせの美味しさも魅力のようだ。
(参考:比和町郷土文化保存伝習施設:山里の食文化、1994)
(参考:Renelope Ody: Complete Medicinal Herbal, Dorling Kindersley, London, 1993)
(参考:Kenneth F. Kipke & Kriemhild Conee Ornelas:The Cambridge World History of Food. Volume 2. Cambridge University Press, Cambridge, 2000 )













